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常温の外気と共に生きている新鮮

「保存の温度を下げれば安心だ」という科学的知識に基づいて出来上がっているスーパーマーケットの食料品売場には「常温の外気と共に生きている新鮮」というものがない

広告批評2月号「ああでもなくこうでもなく No.123」橋本治


「ビニールの袋に入った菓子パンや調理パンを食いますか?」というリードで始まる今月の橋本治のコラム。
多分このコラムを書いている時点では中国製餃子の事件が起こる前だろうから、一連の食品偽装に対しての橋本氏の「ああでもなく〜」のようです。
かつて橋本少年が叔母に連れられて、当時できたばかりのスーパーマーケットに初めて入ったときに叔母さんが「ここはだめ、いいもんがない」と言ってなにも買わずに出てしまったことに対して子供なりに上記のように理解したそうです。
かつて、常温のままでも新鮮で、いろんな添加物をつけてビニールで包んでしまわなくても腐らないほどの至近距離で生産したり加工していたお店がたくさんあった頃におつかいを日常的にこなしていた橋本少年だったからこその理解の仕方だったのでしょう。
「常温の外気と共に生きている新鮮」という言葉が新鮮に響いてしまう私には、世の中がずいぶん遠いところへ来てしまったのだなあと思わずにはいられないのでありました。